動画公開から随分経ってしまいましたが、アコーディオンレッスン記事第18回目です。
今回は左のボタンの押し方について取り上げました。
「小さなボタンを押すだけ」なのですが、押し方次第で音が変わるんだよ〜ということがお伝えできればいいなと思います。

(動画は18分)

ボタンをどうやって押す?

まず初心者の方がやってしまいがちな押し方を見ていきましょう。
特に鍵盤楽器の経験がない方は、グッと力を入れてこんな風に押してしまいがちです。

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第一関節がへこんでしまっていますよね。これは、ものすごく力を入れている場合と、指の先だけを使ってしまっている場合の二つのパターンが考えられます。
こういう弾き方をすると、場合によっては他のボタンも一緒に押してしまったり
またすごく力を入れていることになるので、指が固くなったり蛇腹が開けにくくなったりします。
(蛇腹が開けにくくなる理由については、こちら↓の動画の5分15秒あたりから説明しています)

第一関節を曲げずに弾く練習方法

さて、では第一関節が曲がらないようにするための練習方法をご紹介しましょう。

それが「半押し」です!

特に人差し指がグニッと曲がってしまいやすいので、マイナーボタンを使いながら練習してみると良いと思います。
ボタンを半押し、もしくは1/3ぐらいしか押さないように気をつけて練習してみましょう。もちろん習慣づけなければいけませんので、習得には少し時間がかかるかもしれません。

指の使い方(一体化)

アコーディオン演奏では、右手も左手も指全体を一体化させて動かすことが多いです。
一体化、と言われてもよくわからないかと思いますが、指の各関節を動かして使うのではなく、手の甲からずっと繋がっている骨を意識していわゆる指そのものを動かす状態です。(書くと難しいですね…)

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みなさんが持っている指のイメージは青い部分だと思いますが、本当の指(の骨)は手の甲まで繋がっています。指を青い部分だけだと思っていると動きが大きくなりがちなので、もう少し長いものだと捉え直してみましょう。

前述した「一体化」というのは、青い部分を少し固めた状態で動かすことを意味しています。
この辺りは、動画を見ていただくとより分かりやすいと思います。

半押しは音量にも変化を与える

さて、動画タイトルに「一石二鳥」と書いたわけは、指が上手く使えるようにするための「半押しテクニック」が音量を変化させる際にも使えるからです。
アコーディオンは一つの空気孔(蛇腹)から取り込んだ空気で左右のリードを鳴らす楽器ですので、どちらかの音を極端に大きくしたり小さくしたりすることができません。

それでも、ちゃんと右のメロディーを際立たせることは可能です。

まず、私たちは長い音を大きく、短い音を小さく感じるということを覚えておきましょう。
そして音の長さが同じ場合は、音数の多い方が大きく聞こえます。
アコーディオンの左コードボタンは1つのボタンで複数の音が鳴りますので、必然的に音が大きくなります。

両手で弾いている時に、左がうるさいなぁと感じることありますよね?
その場合にしなければいけないことは、左の音を短くするです!
そして短くするために「半押し」がとても役立ちます。

しっかり鳴った方がよいベースボタンは全押しで構いません。
鳴りすぎるコードボタンを半押しで演奏してみましょう。

ベースボタンとコードボタンの音量バランスが整って、右のメロディーを際立たせて演奏することができるようになりますよ。

動画では、左伴奏を軽くするためのもう一つの練習方法も紹介しています。
そちらもぜひご覧くださいね。

おわりに

指の使い方と音量調整のテクニックを同時に習得できる、一石二鳥のテクニック「半押し」をぜひ自分のものにしてくださいね!

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