アコーディオンレッスン第3回目は、「アコーディオン左ボタンの斜めラインをつかむポイント!」です。
初心者の方がアコーディオンを始めて最初にぶつかる壁は何枚かあるのですが、この左ボタンの斜め感がつかめないというのも、みんながぶつかる大きな壁ではないでしょうか。
これまでレッスンでも「慣れるしかないですね・・・」と言い続けてきたのですが、教える側としては何とかならんかなぁとずっと思っていました。
なぜかというと、この斜めの感じがつかめないことには先に進めないからです。

これですぐ解決!という方法は、まだ見つけられていませんが、つかめるようになるスピードが速くなるかな?というアイデアが出てきましたので、ご紹介します。
今回も動画はありますが、文字情報の方が良い方のために写真も使って書いていきますね。動画で見たい方は、こちらから。(13分40秒)

指をライン上に乗せる

斜めの感じが取れなくて困る場面は色々あると思います。
対位ベース〜セブンス(またはディミニッシュ)の斜めの列が取れなかったり
蛇腹を開けた時に上下の列の方向が分からなくなったり(これも斜めラインがつかめていないと起こる現象です)。

どんな斜めのシチュエーションでも、基本となるのは指をライン上に乗せるということです。
さて、ではここからは是非ご一緒にやってみてください。

まず、ご自分の手をじっと見てください。
ここから一句詠ってもよいのですが、今日は人差し指・中指・薬指の指の長さに注目してください。それぞれ長さが違っています。
この長さの違う指を1本のライン上に乗せる必要があります。
写真のように指先を揃えて、指の先に縦のラインができるようにしてみてください。

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こうするためには、特に中指を曲げなくてはいけませんね。
この状態(指先ライン)がサッとできるように少しだけ練習してみてください。最初は目を開けて指先を確認しながら、慣れてきたら目を閉じて行ってみてくださいね。
これがアコーディオンを弾く上で基本になる指の状態です。

左ボタンの上で指先ラインを作ってみる

いつでもサッとできるようになったら、楽器の上でやってみましょう。
まず薬指(4の指)をCのベースボタンに置いてください。
そして、指先ラインを作る。
そうすると自然と、中指(3)はG、人差し指(2)はDに乗りますね。

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これができるようになれば、大きな一歩を進んだことになります!(パチパチパチ!)
では、次にC -CM -Cmの斜めをつかむ練習に進みます。

手を回す

もう一度、楽器を離れて指先ラインを作った状態に戻りましょう。
先ほどの写真でも↑矢印で示していましたが、指先ラインを薬指を中心とした時計の針だと思ってください。今は12時を指しています。

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この↑(青矢印)が時計の針の2時のところを指すと、いい感じでベース&コードボタンの斜めと同じになります。(下の写真:緑の矢印)

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ということで、下の写真のように薬指を中心に手全体をぐるっと回しましょう。
指は動かさないで、手全体を回すのがポイントです。手首、前腕、肘の位置も当然変わってきます。

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この手を回す際に注意点がいくつかあるのですが、これは文字では書きづらいので、短い動画にしています。ご覧ください!

これも楽器なしで少し練習するといいですね。3本の指を動かさないでくっつけたまま、というのが恐らく慣れない動きで最初はやりにくいと思いますが、指がバラバラになるのが斜めラインをつかめない原因でもあるので、ここはちょっと頑張ってください!

指の間を広げる

12時の状態(指はベースボタンCGD上)から2時へぐるっと手が回せるようになれば、自然にC-CM-Cmに指が乗っている状態です。
さてここから少しステップアップして、C7やCdimまたは対位ベース(E)を取れるようになりましょう。
ここには勘違いの罠があるので、少し注意です。

2時ライン上に3本指を乗せていて、そこから人差し指でCmより外側のC7を弾こうとした時に起きる勘違いは「指を伸ばしてしまう」ことです。
下の写真は、人差し指を伸ばしている状態。

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指を伸ばすと、せっかく作った直線ラインから指先が飛び出てしまいます。
E-C-CM-Cm-C7-Cdimは斜めの直線上に並んでいましたね。ですので、指を伸ばしてしまうと、この直線からは外れてしまいます。
斜めライン上を進むには、指は伸ばすのではなく指の間を広げましょう!

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対位ベースを弾くときも、同じです。
薬指を伸ばすのではなく・・・
(伸ばすと、ひとつ上の列の対位ベースに指が乗ってしまう)

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薬指と中指の間を広げる!

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日常生活であまりしない動きが3つありました。

1.指先を揃える
2.指をくっつけたまま手を回す
3.指と指の間を広げる

慣れない動きではありますが、ひとつひとつはそこまで難しい動きではないですし、楽器がなくてもできるので隙間時間にちょっと練習して、身体に染み込ませてみてください。そして今後、斜めラインに困ることが少なくなると嬉しいです!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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